Category:印刷のこと
年に1回ほど、以前の職場の同僚と飲むことがあります。
20年ほど前に、住宅営業をしていて先輩後輩の中で、
数年ずーっとほぼ毎日のように苦労した仲間です。
だいたい飲む時の話題は、お互いの近況の報告と昔のブラック企業体質の話。
特にその時の所長が名物所長で、
私たちがいた職場は東京の中でも“刑務所”と呼ばれていたところでした。
朝8時には出社、帰宅は夜中1時、2時あたりまえ。
休みも出ないといけない雰囲気。年間休日数50日ぐらい。
営業成績が悪いとホワイトボード横で半日立たされる。
蹴飛ばされたり、パワハラあたりまえ。
今の社会では全く考えられません。
今では、いい笑い話です。
そんな日々の中で、契約予定にあがるお客様のところには、
「毎日行ってこーい!!」と気合を入れられ行きます。
入社1年目2年目で、まだまだ営業年数が未熟だった私は、
言われるがまま愚直に行きます。
他に方法がないから、お客様にはなんだかんだ理由をつけて。
そして、プラス手紙を書いたり、
電話をかけたりとお客様にアプローチを繰り返します。
4000万円、5000万円の住宅販売の請負契約で
ただ毎日会いに行くだけで、売れるわけないだろうとか思いながら。
でも、なぜか勝率は意外とよく、その時期、成績も良かったんです。
自分では、プレゼンが良かったんだなとか、価格が安かったんだなとか、その頃考えていました。
その所長に叩き込まれた、古臭いただ顔を出す営業スタイルは、理にかなってねーな、かっこ悪いなと思っていいました。
しかし数年経験積んで、テクニックに頼るようになると全然契約が取れない時期もありました。
今改めて思うこと。
単純に会いに行くことは、理にかなっていたのかなと。
あなたは、ザイアンス効果という言葉知っていますか?
心理学者のロバート・ザイアンスが研究生活の大半を捧げた
「単純接触効果」
繰り返し接すると好意度や印象が高まるという効果です。
これは、繰り返し流されるCMなどもそうです。
露出の多い商品は良いものだと思い、つい欲しくなる。
恋愛でも活用できますよね。
だらだらと1回長時間会うよりは、1日数時間、繰り返し会ったり、メールしたり、電話したりが良いのかもしれません。
なんとも思っていなかったのに、だんだんと好きになってしまう。
あなたもそんな経験ありませんか?
他には音楽、味、匂い、写真など様々な刺激があります。
印刷という観点でいうと、チラシやダイレクトメールなど、
またはPOPや看板など単純に繰り返し見ることで
好意度があがってくるという事です。
今、その頃の上司の年齢に近づいてきて、
若い頃に意味不明だったことが見えてきます。
あの頃それに気がついていれば、もっと楽ができたよなーとか
あれはやっぱり理不尽だったなーとか言いながら、
年1回後輩と飲むことが楽しいです。
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