Category:渋谷のこと
道玄坂には、昔からカリーカイラスという人気のカレーショップがあります。
カウンター10席ぐらいの小さなお店で、家族3世代で経営しています。
おばあちゃん ご夫婦 娘さん
プロのお母さんが作っているといった感じの優しいカレーで、
よく煮込まれていて味わい深い。いつでも食べたくなる味。
ボリュームも満点なので、普通盛りで十分満足。
一度だけ大盛りを頼んだことがありましたが、
ご飯が500gぐらいあるのか、最後まで食べるのに一苦労でした。
15年ぐらい前から月に数回は食べていて、注文する時は、いつもカツカレーを食べています。
カツも程よい感じでお主人が上げていて、カリッとした歯ごたえと中のカツとカレーの混じり具合がサイコーです。
昼時はいつも満席で、外にまで並ぶ勢い。
カレーの味だけでなく、このお店のサービスはいつもいいなと感じているのですが、その中でも、基本中の基本を一つ取り上げたいと思います。
それは、コップの水をすぐ注いでくれることです。
コップの水が完全になくなろうが、少し減っていようが、奥さんか娘さんが気がついたらすぐ水を注いでくれます。
いつもつい「すみません」ペコっとなってしまうのですが、気持ちのいいものです。
飲食店では、水を注ぐということは当たり前のサービスで、鉄板ですよね。
おもてなしという言葉で片付けてしまえばそれまでなのですが、
これは、人間の行動をつかさどる基本的な心理の原理 「返報性のルール」に準じているのではないでしょうか。
「他人がこちらになんらかの恩恵を施したら、自分は似たような形でそのお返しをしなくてはならない」というルール。
もし、ある女性が私たちに親切にしてくれたなら、お返しになんらかの親切を返さなくてはなりません。ある男性が自分にどこかに行ったお土産を買ってきてくれたなら、次回買ってお返しをすべきです。ある夫婦がパーティに招待してくれたなら、自分たちが企画した時は、お返しに招待してあげる必要があります。
人は、返報性のルールがあるがゆえに、親切や贈り物、招待を受けると恩恵を与えてくれた人にたいして将来お返しを“せずにいられない”気持ち(心理状態)になります。
ある海外の研究で、レストランの接客係が客に伝票を出す時にアメを1つ付けるとチップが3%増える。テーブル客1人につき2つ配ると増加率は14%アップというのがあるようです。
そんな返報性のルールが、コップに一杯水を注ぐというちょっとした行為ですが、
次にまた来店してお返ししよう(食べよう)という気持ちの一つに
繋がるのではないかと思います。
あなたも何かで返報性のルールを試してみてはいかがでしょう。
もちろんカレーが美味しいのがまず第一ですけどね。
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